Photo: Toshiaki Nakatani

STATEMENT

わたしのまわりに、お姫様のようなドレスを着て演奏するクラシック音楽の女性演奏家はほとんどいません。わたし自身、そういった衣装はもう何年も着ていません。

近代の女性演奏家の姿を調べても、和装やイブニングドレス姿はあれど、そこにお姫様の姿はほぼ見受けられません。

にもかかわらず、「クラシック音楽の女性演奏家」の衣装について検索するとき、そこにはいまだ、華やかなロングドレスを身につける女性が多く描かれます。こういった現象は、AIツールを通して再生産され、一般的な「女性演奏家像」は、今後さらに固定されていくかもしれません。

演奏家の衣装は、舞台上だけでその役目を終えません。誰が・なにを・どう着るのか、という決定には、さまざまな第三者の──現代においては、WEB上の無数の”誰か”の──意図が絡まりあっています。とりわけ女性のそれは、ジェンダー規範や資本主義と密接に関わり、女性の身体と振る舞いを規定します。

衣装を媒体にして、演奏家の振る舞いは形作られてきた。であれば、わたしはひとりの人間として、「クラシック音楽の女性演奏家」というフィクションを身に纏い、追体験し、そして、これからの振る舞いを描く。

“あなたではない”は、否定ではなく、肯定のためのことばです。

今月末、あなたと会えることを心待ちにしています。

2026年1月16日
加藤 綾子

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INFORMATION

【!観劇上のご注意!】
パフォーマンス中、肌の露出を伴う着替え・剃毛などの表現があります。
ご不明な点・不安な点は主催者までお問い合わせください。

PROFILE

REFERENCE

「あなたではない」をより楽しめるかもしれない
WEB資料をまとめました。
できるだけさまざまなシチュエーション・年代の衣装を
イメージできるよう選んだつもりです。

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