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加藤綾子メンバーシップとは?

〈加藤綾子メンバーシップ〉は、ヴァイオリニスト・加藤綾子の仕事を、毎月定額でサポートする会員制プラットフォームです。ツールにはPatreon https://patreon.com/ を利用しています。

メンバーシップ特典

〈加藤綾子メンバーシップ〉にご加入いただくと、以下のような特典があります。

  • リサイタル、ライブなど公演アーカイブ動画の視聴
  • 没音源や映像、素材などの視聴
  • そのほか写真、企画資料など、メンバーシップ限定コンテンツ

ご支援には €3.50 or €6.50 、2つのコースがあります。内容に大きな違いはなく、前者はゆるやかに、後者はしっかりサポートしたい方向けのコースとなります。
いずれも1週間の無料体験ができますので、お好きな方をお選びください。

投げ銭|Donation

月額ではなく、一口からの投げ銭サポートをしたい方は、下記のPayPal リンクをご利用ください。

Paypal https://paypal.me/ayakokatoviolin

最後に、なぜヴァイオリニストが作品を作るのか? ヴァイオリニストの「作品」とは何か? というステートメントを掲載します。

ヴァイオリニストであり続けるために──ご支援のお願いにあたって

1. なぜみずから作品を作るのか

わたしにとって、リサイタルやパフォーマンス公演は、ヴァイオリニストとしての「作品」に他なりません。ユニットやコレクティブの活動、執筆、配信・録音など、“ヴァイオリニスト”・加藤綾子の仕事は多岐にわたりますが、とくにリサイタルのような自主企画公演は、それ自体の収益は赤字見込みで開催しています(助成をいただいても、主催者=わたし自身は赤字となるケースがほとんどです)。

にもかかわらず、みずから「作品」を作り続ける理由は、大きく2つあります。

一つ目は、シンプルに自分のアイデアを発表する場がないからです。一般に、ヴァイオリニストといえば職業音楽家であり、ことクラシック〜現代音楽分野においては、他者の作品を演奏する職人的技能を求められます。たとえば、コンサートの出演依頼における“30分程度のプログラムで、xxといった楽曲を演奏してほしい”といった、ある種の「形式」のような。実際、それらの仕事はわたしにとって貴重な収入源であり、出会いの場であり、またあらたな創作の糧でもあります。

一方、わたしが常に考えを巡らせていること──なぜ、白人男性やそれに連なる文脈の形式と向き合い続けるのか? ヴァイオリニストとしての身体とわたし自身の身体が同時に存在する時、なにが起きているのか? 人々がわたしの身体に見る/見ないものはなにか? など──を作品として発表する場は、ほとんどありません。ヴァイオリニストとして依頼される「形式」に、当てはまらないのです。簡単に言ってしまえば、わたしの作品は「社会的な」仕事にはなりえません

(ひとつ付け加えたいのは、職業音楽家的な仕事とわたし個人がヴァイオリニストとして行う仕事は、ほぼイコールであり、ひとつであり、分つことはできない、ということです。どちらの仕事にも、わたしは同じ想像から取り組んでいます。社会的に金銭が発生しやすいか、仕事の『形式』として共有されやすいか否か、の違いがあるだけです)

2. 「わたしはここにいる」と声を上げるために

二つ目の理由は、それが他者に向けて「声を上げる」行為になるからです。

わたしは日々、自分の作品について考えを巡らせ、ノートに書き留めたり、構成を練り、企画書や申請書としてまとめ、さまざまな助成・公募に出し続けています。わたしが「仕事」として取り組んでいることの7割以上は、こういった書類仕事です。そして、これらの仕事は、そのほとんどが日の目を見ることなく、わたしのPCのドライブに眠ったままになります。

自分の懐事情と相談しつつ、無理のない範囲で創作する選択肢も、あります。ただ、それでは多くの仕事が自分ひとりで行える範囲に収まってしまい、いずれはアイデアも枯渇してゆくでしょう。

申請しなければ、行政や財団といった「文化芸術を育てたい」「あらたな表現に投資したい」と考えている人たちに、わたしの声を届けることもできません。自分の企画を提出し、審査してもらうことは、単なる資金的・心理的支援の請願ではなく、彼らに「わたしはここにいる」と訴え、声を上げることになります。

名曲だから演奏してほしい。西洋の文化史において革新的だから、この作曲家の新作を弾いてほしい。女性のヴァイオリニストだから、ドレスを着て、優雅にほほえみ、しなやかな佇まいで舞台に立ち、演奏してほしい。ちいさな手でも、落ち着きのない身体でも、常に“ヴァイオリニスト”を演じ続けてほしい。

そういった欲望はどこからきて、いつまで受け継がれてゆくのか。その欲望を演じる、ある種の伝統的な職人たちの態度をとおして、わたしたちはなにを見出し、無視しているのか。

わたしの作品が、“わたしたち”がいつも見逃す現実に気づき、振り向くきっかけになるかもしれない。そう信じて、わたしは自分の仕事を続けています。

3. これから行おうとしていること

最後に、わたしがこれから、ヴァイオリニストとして行おうとしていることをまとめます。

  • リサイタルなど自主企画公演の継続的な開催
  • パフォーマンス作品の自作
  • 各公募への申請(引き続き)
  • ダンサー、俳優など、いわゆる身体表現分野のアーティストとの協働
  • 全国への活動展開(2025年1月時点、長野県、石川県での公演が決まっています)
  • クラシック〜現代音楽のレパートリー開拓(新作委嘱含む)など

なにより、なにもかもを忘れてパフォーマンスできることは、私にとってかけがえのない生きがいです。職業音楽家、あるいは「作品」の作り手として、ヴァイオリニスト・加藤綾子へのご支援を、あらためてお願い申し上げます。

2025/01/02 thu.

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