こんにちは。
ヴァイオリン奏者の加藤綾子(@akvnimp)です。
「ヴァイオリン弾きってピチカートがヘタだよね〜」
よく、ヴィオラ奏者の方やチェロ奏者の方にこう言われます。
悔しいので、きょうはピチカートのとき見落としがちな、左手についてお話しします。
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ヴァイオリンのピチカートで大事なのは左手
ピチカートで悩むことって、だいたいこんな感じだと思います。
- 右手がバタバタして、正確に弦をキャッチできない。
- そもそも音がスカる。
- 音は出てもいい音が出ない。音色が変わらない。
こういうとき、意識すべきは右手ではありません。左手です。
ピチカートのとき、右手のことだけ考えてもあんまり意味はない
ピチカートのとき、人はたいてい右手に注意が向きます。
だって、弦を弾くのは右手の指だから。
が、実際のところ、右手ばっかり意識してもあんまり変化はありません。
右手に関して注意すべきは、弦にしっかり指を置くor引っ掛けることくらい。
それよりも、「ピッツィカートをするぞ!」という心意気のせいで、そもそも左手の指が弦を叩けていないという現象が多々見受けられます。
右手よりも左手の指が先に動かないと、ピチカートの音なんて鳴らない!
もんのすごく当たり前なことですが、左手が先に動かなければ、いくら右手が動いても音は鳴りません。
A線はAしか出ないし、Cを出したくてもDを押さえている指が離れなければDしか出ない。
とくにこれが重要になってくるのが、室内楽やオーケストラで要求される「p」「pp」の速いピッツィカートです。(ブラームスの交響曲第4番の第2楽章とか、チャイコフスキーの交響曲第4番の第3楽章とか)
あれ、怖いですよね。うかつに弾くと音がデカすぎるし、かといってこわごわ弾くと右手が浮ついてしまいます。
そんなときは左手です。右大臣がダメなら左大臣。
- 左手がきちんと動いているか?
- 常に右手の一歩先を行っているか?
この2つを気にするだけで全然違います。
右手が大変な時ほど、左手の動きに注意してみるべし。
なので、(これはピッツィカートに限りませんが)右手が大変なときほど、左手がきちんと働いているか確認しましょう。
右手をおろして、左手の指だけでパタパタと指板を叩く練習とか。
あるいは、あえて「arco」、弓で普通に弾いてみるとか。
ピッツィカートの練習をするときは、まず左手の練習から。
右手と左手は助け合う仲なのです。
▶逆もまた然り。左手が大変なときは右手が助けてあげましょう。「ヴァイオリンで速いパッセージを弾きこなすための、たった1つの考えかた。」
ちなみに、もそっと基本的なことが知りたい方はこちらのページをご参考になさるとよいかと。
ピチカート(pizccato)の弾きかた!バイオリンの弦を指ではじく時のコツバイオリン上達.com
画像付きで非常にわかりやすく、ピッツィカートの基本を教えてくれています。
▼その他、ヴァイオリンの演奏法や楽曲について知りたい方は、コチラのまとめも参考になさってください。

それでは、また。
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