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その音、ほんとに「これが弾きたい!」と思ってる?即興演奏でははっきりと意思表明しよう。

前回はこちら

こんばんは。

クラシックと即興演奏で食べていきたいヴァイオリ二スト、加藤綾子(@akvnimp)です。

 

3回目になりました【ブログで即興演奏講座】。

前回『即興演奏初心者が気をつけるべきコツはたった2つだけ。』相手の音を聴いて考える》という、受け身な話でした。

 

今回は能動的に、

自分が音を出すとき、

自分が言い出しっぺになったとき、

何に気を付ければよいのか。

というお話です。

言い出しっぺのあなたがすべきこと。

わかりやすい例として、ヴァイオリンのAさんピアノのBさんがいたとします。

Aさんは無調音楽が好きです。

Bさんは調性音楽が好きです。

 

そんなわけでBさんが先手を打ちました。

「今日はなんかさわやかな音楽がやりたいぞ」

というその心意気やよし。

「さわやかな音楽」にふさわしい、調号少なめの、F-durとかF-majorとかそんな和音の上に、ちょっとしたメロディを弾きました。

 

これは滑り出しとしてはよい例です。

なぜかというと、Bさんは、

  • 「さわやかな音楽がやりたい」という意志をはっきり持ち、
  • そのために「この音が弾きたい!」と決めてから弾いたから。

「この音が弾きたい」

「この音楽がやりたい」

という気持ちは、即興演奏において必要不可欠な存在です。

「そんなの当たり前じゃん」

と思われるかもしれませんが、意外と、ここがおろそかになるひとが多い。

はい、即興演奏やりますよーーと言われて、とくに弾きたい音も思いつかないのに、なんとなくで弾き出してしまう。

 

これがいちばんよくないのです。

 

即興演奏のときは、よっぽどはっきりとした意志を持って音を出さないと、相手に自分の言いたいことを伝えられません。

予想外の展開! ここであなたがすべきこと。

が、問題はここから。

 

F-majorのいい雰囲気の音楽が流れる午後。

ところがAさんは、突然その美しい音楽の上に「ぎゃいいいいん」と犬の悲鳴みたいな音を乗せてきました。

Bさんはびっくりして、思わずAさんの背中を見ました。

 

さて、このとき、Bさんはどうするべきでしょう。3つの中から選んでください。

  1. そのまま自分の弾いた音を鳴らし続ける。
  2. 相手の「ぎゃいいいん」の真似をする。
  3. 弾くのをやめる。

あなたの音楽が他の人の音楽の「前提」になる。

さて、正解はというと、

 

ぶっちゃけどれでもいけます。

いけますが、いちばん基本になるのは、

 

1.「そのまま自分の弾いた音を鳴らし続ける」

 

です。

「音を鳴らす」というより、音楽をやめない」といったほうが正確かもしれません。

 

まず2.「相手の真似をする」。

悪くはないですがまあありがちです

 

これをやると、その後ひたすら真似っこの繰り返しになり、イマイチ発展しなかったりします。

この選択肢を選ぶのなら、のちのちの展開を考えておいたほうがよいです。

 

3.「弾くのをやめる」

意外に思われるかもしれませんが、これがいちばんキケンです。

これも「考えた」うえで――じゃあここはヴァイオリンのカデンツァっぽくさせよう、とか、しばらく泳がせてからまた自分の世界に戻してやろう、とか――弾くのをやめるのならよいのです。

が、単に「びっくりして」やめてしまうと、そのままBさんは復帰できなくなる可能性大です。

ついでにAさんも調子を崩してぐだぐだになるパターンです。なぜか。

 

なぜなら、AさんはBさんの美しいF-majorの音楽があったからこそ、「ぎゃいいいん」をやったからです。

自分の音楽にはきちんと「責任」を持つべし!

AさんがBさんのF-majorの音楽を聴いたとき、きっと、

「あ、これなら自分の好きな音楽がはまるぞ」

みたいな考えがあったはずです。

 

つまり、AさんはBさんの音楽がある前提で、自分の話を始めたわけです。

 

ところがどっこい、ここでBさんが即座に自分の話をやめてしまうと、今度はAさんがびっくりすることになるわけです。

そっちが、

「好きな食べ物はカレーです」

っていうから、

「そうなんだ、おれはラーメンが好きなんだけど、どう?」

って言ってるのに無視かよ! みたいな。

そんなにラーメン嫌いなのかよ! みたいな。

 

せっかくなんだから、お互い仲良くなろう。

で、しかもBさんはBさんでびっくりしちゃっているので、そこにAさんのびっくりが重なってBさんはさらにびっくりでびっくりびっくりに重なってびっくりなわけです。

こうなると会話が続くはずもなく、先述した通りぐだぐたなことになるわけです。

 

でもそれじゃもったいない。

どうせならお互いの好きなものについて語り合い、最終的に、

「今度一緒にカレーラーメン食おうぜ」

くらいに仲好くなってほしいもんです。 

 

つまり、今回の話も前回と同じく「対話」の基本に帰るわけです。 

その音、ほんとに「弾きたい」と思ってる?

今回の冒頭で言ったとおり、あなたは音を出すとき、その責任を負わないといけません。

なので、音を出す前に、以下のふたつを注意してみるとよいです。

Attention!

「この音は相手にきちんと何かを伝えられるか?」

「そもそも、この音は本当に自分が出したい音なのか?」

 

わたしは自分が言い出しっぺになるにしろ、相手に返事をするにしろ、「まだいいや」と思ったらぜんぜん弾きません。

『【はじめに】いつでもどこでも、だれでも楽しめる!即興演奏を始めよう!』でも上げたこの動画。

動画冒頭は、「まだいいや」と思ったから弾いていないわけです。

 

その代わり、いざ音を出すときは相応に練って、考えて、

「わしはこの音が最高にCOOLだと思うから弾くんじゃ! みんな聴いてくれい!!」

と決然たる意志を持っています。

 

オケやアンサンブルをやっていても、指揮者とかリーダーとかの発信がイマイチだと「?」ってなりますよね。

それじゃ何がしたいのかわかんないよ」って。

それとおんなじです。

まとめ。

ということで、『その音、ほんとに「これが弾きたい!」と思ってる?』の回でした。

 

自分が本当に弾きたいと思う音楽が湧き出るまで、音は出さない。

ひとたび音を出したのなら、相手の返答がなんであれ最後まで責任を持つ。

 

これがカレー好きに対して「おれもカレーすきだよ」という話なら、あまりこういうトラブルも起きません。

が、カレー好き同士とばかり話しててもそのうち飽きてしまいます。

せっかく、誰とやっても、何をやっても選択肢のうちに入る即興演奏なのだから、自分の価値観ばかりに縛られず、むしろ「へえーこんなことするやついるんだ」くらいのオトナっぽさを発揮しちゃいましょう。

 

▶いろんなひと、いろんな音楽が「偶然」生まれるからこその即興演奏なのです。「即興演奏の「偶然性」に身投げしよう!

即興演奏の「偶然性」に身投げしよう!

大丈夫。

本物の会話と違って、相手の意にそぐわぬことを言っても、嫌われるわけじゃありません。

ことばもなく、音だけで少しずつ相手のことが理解できるし、自分のことも理解してもらえる。

そこが即興演奏の楽しくってたまらないポイントなのです。

 

それでは、また!

 

▶次の記事はこちら「『弾きすぎ』にご用心!即興演奏で気をつけたいこと

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