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JOUR: 4|それでもMilkaは勉強の味

4日目。18:30頃のナミュールの空。

2020.03.21. 

きょうはどうにも寝心地がよくてうっかり正午まで寝て、なぜかと思えばわりと天気がよかった。そのままワッフル1個とコーンフレークをしこたま胃に注いで、13時から、フランス語のスカイプレッスンを受ける。このオンラインフランス語教室にはベルギーに来る前からずっとお世話になっていて、現地の語学学校が肌に合わなかった私は、結局、ほぼこの教室頼りです。いまはLeclairが殺害された事件について書いている本をひたすら精読しているのだけど、DELFの試験も次はいつやらなので、せっかくだからと先生に頼んで手取り足取り、地道に読んでいる。小説だからなのか、んじゃこりゃ、みたいなフレーズがわんさか出てくるので、ある程度は「考えるな、感じろ」で行くしかない。un mal de gueuxっていうフレーズ、ご存知?

寝坊した割に頭は働いた。先日、ちょっとTwitterでおたずねしたことがあり、ご回答いただいたままにベルギーあるいはヨーロッパ周辺のWikipediaを、亀の歩みで掘り進みMilkaを1列ずつ消費していると時間は一瞬で溶け、気がつくと夜の6時半、以前はもっと暗くなっていたはずなのに窓の向こうは明るく、そこからまたMilkaを1列、楽器を出していないことにも気がついて夜はバルトーク、やがて、外が騒がしくなった。外出禁止令が発令されたことをきっかけに、夜8時頃になると、それでもなお働く人、病気の人、そしてすべての人の健康を祈るだか感謝を告げるだか、ともかくみんなで玄関や窓から顔を出し、色とりどりのランプを散らす消防車の行進を迎えながら、拍手を打ち鳴らし、最後は「À demain !(また明日!)」で締めくくるのである。──というのを知ったのもこれを書いている1時間前だかそこらのこと、引きこもりも長じるとよくないと思う。

あしたは、ちゃんと参加できたらいい。たぶん、窓から「C’est quoi !?」とさけんだメガネのぼさぼさ頭の不躾なアジア人、あるいは夜な夜なうるせえ曲ばかり弾きやがるヴァイオリン 、としか思われていない。非常によろしくない。ご近所付き合いを大事にしなくちゃいけない。ナミュールには「Li bia bouquet」という頌歌があって、もしかしたら、それを弾いたら喜んでもらえるかも知れない、──などと下心丸出しで考え、だからおまえはダメなのだと思う。「人々の無事を願って」「明日また会おう」という、素朴な行事に、なんだってお前はそんな、自分のことばかり考えているのか。

言い訳として、せめて、はやく自主待機の期間が終わってほしいと思う。外出禁止令から4日目、日本からベルギーに入国して、自主待機を始めてから11日目、きょうを入れて、あと4日の辛抱です。

ちなみに、ベルギーないしはベルギー国内各州のWikiは、なんというか、ガチである。

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2つのヴァイオリンによる音の宇宙

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